双六工場日誌

平凡な日常を淡々と綴ります。

暗号通貨のマイニングのその後と現在の環境&Bitmain Antminer L3+導入計画

追記

最新話はこちら。

sechiro.hatenablog.com


6月15日に、このブログを見てくれている人への最低限の情報提供として、以下ブログにポイントだけ書きましたが、暗号通貨の最近の盛り上がりとGPUでのマイニングを意図した暗号通貨のハッシュアルゴリズムやツールが出てきているおかげで、ゲーム用に最新のGPUを積んだマシンを持っている人は、追加の費用なく、暗号通貨のマイニングで収益をあげられるようになりました。

sechiro.hatenablog.com

このブログを書いた時点と比べると、その後、GPUマイニングに参入する人が世界的に増えたために、暗号通貨のマイニングで得られる収益は3分の1ぐらいまで下がっていますが、それでもちゃんとメンテナンスをしている限りは、電気代を支払った上でプラスが出るぐらいの利益率は維持されています。

追記:

マイニングの利益率を気にしてブログを見に来てくれる方がいるようなので参考リンクを追加しておきます。

CPU、GPU、ASICの各機材の実際の収益は、NiceHashのハッシュパワーの値付けを見ると大体わかります。NiceHashは、ハッシュパワーを売り買いするサービスを行っており、そこで実際に支払われた収入の平均値がわかるようになっているためです。

各機材の収益のリンクはこちら。ここから「RX 580」や「GeForce GTX 1080 Ti」など、自分が使おうとしているGPUを選ぶと、現時点で得られるマイニングフィーが表示されます。ただ、GPUを選んだ場合、GPUだけにかかる電気代だけが計算されてそのほかのパーツの電気代が計算されないため、利益率は楽観的に出ることに注意が必要です。収益自体は僕が実際に得られているものとほぼ同じで正しい値だと思います。

new.nicehash.com

また、Radeon RXシリーズには、AMD公式で8月23日にマイニング専用のドライバー(Radeon Software Crimson ReLive Edition Beta for Blockchain Compute Driver Version 17.30.1029 (Windows Driver Store Version 22.19.659.0))がリリースされています。試した限りでは、実質的な差はそれほどありませんでしたが、RX 580、570でマイニングしている方は、こちらのドライバーへの更新をおすすめします。

追記ここまで

自分の場合は、自宅の電気代全体をマイニングの収益で賄った上で、プラスが出ているので、今でも月々1万円程度はプラスがあると思います。

6月時点は、異常な利益率だったので、それと比べると見劣りはしますし、マイニングの維持のために暗号通貨の動向把握やマイニング機材のメンテナンスの工数はかかっているので、それも含めて考えると、同じ時間、別のバイトした方が収入は多くはなると思いますが、まあ、それはそれとして。

また新しいことも考えているので、その後の状況も記事にしておきたいと思います。

現在の自宅のマイニング環境

今の自宅のマイニング環境はこんな感じです。

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上がRadeon RX580 × 2台。下がGeForce GTX 1080 Ti + Radeon RX570。電源やハードディスクは、むき出しで直置き、マザーボードはゲーミングマザーの修理上がりジャンク品を安く買えたのでそれを使っています。 最近のマイニング専用ボードだと、GPUの接続がPCI−e x4だったりしますが、これはGPUがx16で刺さっているので、SLIやCross Fireも動かせばちゃんと動くやつです。

そもそも、マイニング機材の知識がなく、一昔前の自作サーバの知識をベースに組み上げたので、その頃のことを知っている人にはなんとなく懐かしい感じのつくりになっています(笑)

また、マイニングを始めた当初はPCケースにちゃんとパーツを収納していたのですが、気温が高くなってきたら排熱が追いつかなくなってきたため「偉い人にはわからないが、PCケースは飾り」という結論に至って、ルミナスラックをマザーボードの直置きし、かつ、GPUの排熱部とラックを接触させて、ラック全体で排熱するというアレな感じのスタイルとなりました。

最近は「マイニングリグ」という呼び方で、1枚のマザーボードに5〜13枚GPUを指してカードをぶら下げるみたいなおしゃれなものを作ったりするみたいですが、まあ、自分としてはこれで納得。マイニングリグといっても、結局はGPUをたくさんさせるようにしただけで、中身はPCと変わらないので。

自分が家にいない間は、エアコンを止めても冷却は十分(温度起因の性能低下なし)で動かせているので、これはこれでよいのかなと思っています。

また、これに加えて、メインPCにGeForce GTX 1080 が入っているので、PCでGPUを使う作業をしない時にはそれもマイニングに使っています。それを全部合わせた収益が全体で3万円~4万円弱。電気代が実測値(>理論値)*13万円前後という感じです。

今後のプラン

GPUマイニングの見通しは電気代プラスアルファ程度だけど、健全な水準

最初にマイニングのことを紹介した記事を挙げてから、確か1週間後ぐらいにはマイニングの収益は半減、さらに2週間後には今と近い水準になり、その後、さらに利益率低下。今は、若干収益が持ち直したという状況にあります。

Twitterでつぶやいた通り、

ということで、機材選定自体は今振り返っても悪くなかったと思うので、GPUマイニングなら、電気代がまかなえるだけましで、こんなところなのかなと思います。多くの人が参加しやすいため、収益は電気代プラスアルファのところに落ち着くのは、経済的にも納得がいきますし、暗号通貨の健全な発展のためには、むしろ、今がちょうどいい水準なのかなという理解です。

世の中には、同じタイミングでGPUマイニング始めた人がたくさんいたと思うのですが、今どうなっているのかちょっと気になるところではあります。

次の一手として、9月中旬にはAntminer L3+を導入予定

で、次の手なのですが、実は前のブログを書いた直後に、「ゲーミングPCの空き時間でやることをおすすめ」と行っておきながら、BitmainのASICマシン「Antminer L3+」を注文しています。こちらは、なかなか在庫が復活せず、復活しても到着が数か月先の予定になってしまうのですが、予定通り発送されれば、9月の中旬には手元に届くはずです。

Bitmain

Antminer L3+は、Bitmain社が販売しているマイニング専用のコンピューターの一つです。

Antminer L3+は、暗号通貨のうち、ライトコインなどの「Scrypt」というアルゴリズムのハッシュ計算でのマイニングに対応しています。また、ハッシュ計算が、CPUやGPUのような汎用的な計算チップではなく、マイニングに特化した専用チップ(ASIC)で行われるため、CPUやGPUを大きく上回る電力対効果でのマイニングを行うことができます。

Antminer L3+には、このASICが288枚搭載されています。このようなASICを複数搭載したマシンと比べると、CPUやGPUを使った一般的なコンピューターでのマイニングは効率が非常に悪いため、すでにASICを搭載したマイニング専用マシンが市販されているビットコインライトコインは事実上、ASICマシンでしかマイニングができないといけない状況になっています。(CPU、GPUでのマイニングでは投入した電力よりも、得られるコインの方が少ないため、マイニングを続けることが難しい)

正直なところ、このようなマイニング専用機を購入することに抵抗がなかったわけではないのですが、ライトコインのマイニングをやってみるためには他に手がないため、買ってみることにしました。

また、マイニングを開始すると同時に暗号通貨のことを調べてみて、今後の暗号通貨の動きを占う上で一番の核になるのがライトコインの動きではないかと思っています。ライトコインが盛り上がってくれると、暗号通貨全体が一番面白い展開になりそうな気がしています。

ただ、ライトコインはハッシュパワーが一部に集中していることが課題のようなので、自分がASICマシン数台買ったところで、これが変わるわけではないですが、面白い展開にもっていくための多少の力になればと思っています。

可能性があるなら、マイニングプールを運営してみたいところですが、電気代のことと、ASICは結局、中国の企業から輸入しないといけないことを考えるとなかなか手が出せないところです。もし、日本の半導体技術者で、ASICを開発してみたいという人がいたら、僕がマシンを手に入れたら、それを提供するので、競争力があるASICが開発できたらと妄想もしています。

まあ、ちゃんと個人輸入が成功するかどうかもまだわからないので、ASICが届いたら、また使ってみた結果をブログに書きたいと思います。

余談

ライトコインのことを多少詳しく書きましたが、個人的な趣味では盛り上がってほしいなと思うのは、モナコインです。

Monacoin project

モナコインで、国内決済やウェブの投げ銭が普及したら、日本ローカルでの利用を中心としつつ、グローバルにも通用する暗号通貨として面白いと思うのですが、日本円と交換できるのが、Zaifとか限られているので、暗号通貨に全く触れていない人に流通させにくいのが惜しいところ。

今いったん止めてしまいましたが、モナコインのマイニングもしばらくやっていて、多少のMONAがあるので、盛り上がりのチャンスを見つけたいなという気持ちではいます。

今日はこんなところで。

*1:マイニングの収益計算サイトだと、理論値で電気代を計算されますが、実測値はそれよりもまあまあ大きくなることが多いので実は損していたということがないように注意が必要です。