双六工場日誌

平凡な日常を淡々と綴ります。

Antminer L3+ の運用を開始して半月経ったのでメモ

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運用中のAntminer L3+

Twitterにも速報的に書きましたが、今月の半ばにBitmainサイトから注文していたライトコインマイナー*1のAntminer L3+が無事に届きました。

届かない可能性も含めて心配していましたが、結局、関税で5%かかった以外は特に何事もなくUPSで届きました。

電源はPC用の1200W電源を利用。ただし、PC電源はマザーボード相当の負荷がかかっていないと停止してしまうため、そのためだけにダミーのマザーボードを挿し、スイッチをつけています。

また、私はライトコインを直接マイニングするのではなく、NiceHash経由でマイニングパワーを販売することにしたので、以下のブログの通り、NiceHash向けの設定を行いました。

sechiro.hatenablog.com

設定の時にちょっとはまって、英語サイトをググってもまさに必要な情報がなかったので、おそらく世界的に需要はあると思い、その設定記事だけ簡単な英語記事を書きました。

これで半月運用できたので、メモを残しておきます。

結局、儲かってるの?

暗号通貨の未来への投資が今回の大目標ではあるにしても、この記事を読んでくれている人の多くは、それが気になっていると思います。

結論としては、現時点ではGPUマイニングと比較すると遙かに高い利益率(電気代比)となっています。ただし、最近急速のライトコインの全世界のハッシュパワーが上昇しており、この間のBitmainサイトを中国語版含め、定期的に見ていた限りでは、年内に累計で万近いのオーダーでAntminer L3+が出荷されるようなので、電力対マイニングフィーの利益率は急速に下がる見通しです。

金額のことを直接書くのははばかられるので、NiceHashのアフィリエイトリンク経由で、現在の収益を確認してくださいませ。ほぼ、ここの数字の通りの金額になっっています。

Sell Hashing Power on NiceHash

正直なところだと、買った時期がよかったので、先に届いた分はきっちり元が取れそうですが、これから届く分は長期運用で利益を出すことを覚悟しないといけない状況だと思っています。

また、私はコミケへの出店をきっかけに個人事業主にもなっていて、マイニングはその事業の一つに位置づけて行う予定で、得た収益は事業収益にする予定ですが、そうではない人がASICマイニングに参入する場合は、それなりに大きなお金が動くので確定申告をどうするかまで考えてから始めることをおすすめします。

運用で苦労しているところ

Twitterに書きましたが、ノイズと熱風がすごいです。10年前のサーバ専用機ぐらいの激しい音が出て、ファンヒーターを常時つけっぱなしにするぐらいの熱が出るので自宅に設置する場合はクーラーがある専用のマイニングルームを用意しないと継続的にマイニングするのは難しいと思います。私はこの手の環境には慣れているので、あまり気にしないで一緒に生活していますが…(-_-)

また、機械自体は思っていた以上に安定していますが、PCの延長線上にあるGPUマイニングリグとは異なる専用の機械なので、電気配線も熱を帯びないように配慮したり、チップの温度管理を行ったりといったことへの考慮が必要です。マシンが安全のためデフォルトでは80度を超えると自動的に落ちるように設定されているので、急に暑くなった日は半分程度ボードが止まってしまったりしたこともありました。

モニタリングは、Web画面からできるので、定期的にステータス確認して問題なく動いていることを確認した方がよいです。

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また、管理コンピュータの中身は普通のLinuxなので、詳細確認画面を開くと、普通にtopの実行結果が画面に出力されたりして、面白いです。

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Antminer L3+は、ASICマイナーの中では、1台あたりの消費電力が800Wと低めなので、比較的運用しやすい機器ではあると思います。たとえば、最近人気になっているAntminer D3は1台あたりの消費電力が1200Wなので、一般的な家庭のコンセント・ブレーカーの場合は1台で1サブブレーカー占有するような配線でないと安全に運用するのは難しいと思います。

実際に運用してみて、少なくとも自宅サーバの運用やGPUマイニングを独力でできるぐらいの知識と経験が必要になるように思いました。

ライトコインをマイニングできるのはやはりテンションが上がる!

いろいろ前置きを書きましたが、GPUでのマイニングを始めた時にも感じましたが、暗号通貨が自宅でマイニングできるというはテンションが上がりますね。それだけでも買った価値がありました。

特に、今後の暗号通貨の中心になる(と私が勝手に思っている)ライトコインをマイニングし、自宅で見つけたブロックに記録されたトランザクションが全世界に網の目のように広がって、それが「お金」になっていると思うと、想像が膨らみます。

また、こうやってマイニングに参加することで、BitmainがBitcoin Cashを準備している裏で、実はそれと真逆の動きにもなるライトコインマイナーを大量に準備していたことがわかったりと、情報を眺めているだけではわからない動向も感じ取ることができています。 マイニングは、実世界の電力と引き換えに「仮想」のコインを作り出す行為で、そのためのハッシュパワーの動きは事実として動かないので、非常に重要な情報源だと感じています。

また、今後マイニングフィーが下がっていくのが見えているのは残念ではありますが、一方で、これが今の世界の動きの速さで、ちょっとの判断の遅れが大きな差を生むということも合わせて実感できました。

中間まとめとして

とにかく、今は2台だけですが、自宅でもASICマイナーを長期運用するめどをつけることができました。

すでに、いくつか追加注文しているので、順次設備が増強される予定です。

今の家だと限界なので、追加分については実家の空き部屋を活用したりする予定になっています。

データセンターを借りることも検討してみましたが、これだけの電力を使うとなると、データセンター代が高くなるので、一般的なサーバホスティングのデータセンターでは採算がとれないので断念しました。

セキュリティレベル低めでも、電力が大量に使えて、PUEが低いような専用の作りでないとデータセンターで採算を取るのは難しいのではないかと感じています。そのため、今は小規模にその要件にあう環境を自宅に作るのが最適かなと。

こういうのは、規模が大きくなると格段に運用が難しくなるので、機材が増えたらまたメモ書きたいと思います。

今日はこんなところで。

ちなみに、これまでの経緯はこちら。

sechiro.hatenablog.com

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*1:厳密にはScryptでマイニングできる暗号通貨に対応したScryptマイナー