第6回 Zabbix-JP勉強会は、2年の空白を埋める非常に濃い勉強会だった #zabbix_jp
今日は、第6回Zabbix-JP勉強会に参加してきました。
今回の勉強会は、約2年ぶりの開催! @ike_dai さんが『Zabbix統合監視徹底活用 ~複雑化・大規模化するインフラの一元管理』を今年の2月に出したことが開催のきっかけになっています。この本は、Zabbixを大規模環境に適用するに当たっての実践的な知識が詰め込まれた労作です。まだ買っていない人はすぐ買いましょう。
本編の内容
そして、今回の勉強会は、この本の濃さに勝るとも劣らない非常に濃い内容でした。本編を以下にまとめてみましたが、タイトルだけでも内容が多岐に笑っています。(資料は、現時点で僕が把握できた範囲の公開資料です。【追記】4/14に@zembutsuさんの資料を追加、4/17に[@BSmile]さん、@qryuuさんの資料を追加)
本編
発表者(敬称略) | タイトル | 資料 |
---|---|---|
Zabbix Japan 寺島 広大 (@kodai74) | Zabbix最新情報について | |
TIS株式会社 池田 大輔 (@ike_dai) | Zabbix本に書いたこと書けなかったこと | http://www.slideshare.net/ikedai/6zabbix-jp |
株式会社サマリー @kenjiskywalker | Zabbixの運用において、自分で自分の労働力と時間を節約する為の工夫事例紹介 | http://blog.kenjiskywalker.org/blog/2014/04/12/zabbix_jp_6/ |
クリエーションライン株式会社 @zembutsu (a.k.a 前佛 雅人) | ZabbixのAPIを使って、運用を楽しくする話(仮) | http://www.slideshare.net/zembutsu/serf-orchestration-with-zabbix-operation |
LT
発表者(敬称略) | タイトル | 資料 |
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@2box2bo | ZabbixProxy on RaspberryPi(仮) | http://www.slideshare.net/yoshitakatsubouchi/raspberry-p-ionzabbixproxy |
鈴木 崇文 (@BlueSkyDetector) | mruby で zabbix agent の loadable module を作ってみた | http://www.slideshare.net/BlueSkyDetector/mruby-zabbix-loadablemodule2nd |
@BSmile | ZABBIXに手の届かない所はない(仮) | http://www.slideshare.net/hayatowatanabe121/zabbix-expect?ref=http%3A%2F%2Fwww.slideshare.net%2Fhayatowatanabe121 |
@qryuu | Zabbixの分散構築~ConoHa VPSでのZabbix Server構築~*自宅ラックポータルの裏側* | http://www.slideshare.net/qryuu/zabbixcono-ha-vpszabbix-server-share |
山根 健志 (@fripper1214) | LLD(ローレベルディスカバリ)を弄り倒せ、zabbix_senderを併用してらくらく可視化 | http://www.slideshare.net/takeshiyamane9/lld-zabbix |
@goto_ipv6さんのまとめ
第6回 ZABBIX-JP勉強会(tsudaり分)(2014年4月12日) #zabbix_jp - Yukarin'Note
Togetter
第6回ZABBIX-JP勉強会(2014/04/12 15:00~)まとめ - Togetterまとめ
感想
詳しい内容は、各資料を見てもらうとして、僕からは、断片的ですが感想を。
- Zabbix全体の話では、ユーザからの要望に基いてZabbixにかゆいところに手が届くような機能が次々に追加され、さらに完成度が上がっている印象
- VMware監視もデフォルト機能になり、苦手だったWindows監視も2.2では大幅に改善され、Windows環境の監視にも必要十分な機能を備えるようになって、いよいよ統合監視のデファクトスタンダードに。
- mrubyのローダブルモジュールで、ユーザによるAgentの機能拡張の枠組みができた。これから面白い機能が出てきそう。
- @fripper1214さんのzabbix_senderを使ってLLDを独自に拡張するというのは、まさに「その発想はなかった!」という盲点を突いたユーザによるZabbix機能の拡張。この発表に刺激を受けた人が多かったように思う。
全体としては、この2年間のZabbixの成長と運用での実績の積み重ねを一度に知ることができる、非常に濃い勉強会だったと思います。発表者のみなさん、スタッフのみなさんありがとうございました! 今回は自分は何もしていないので、次回はお手伝いや発表ができるようにしたいと思います。
余談
あとは、余談になりますが、懇親会で話したことを少し。
インフラエンジニアを意外と支えている「ざびたん」
懇親会に参加して、運用現場でざびたんを使ってくれている人が結構いるという話を聞きました。
もう、始めてのざびたんの発表から3年も経ったんですねー なかなかアップデートができていませんが、現場で使ってくれているというのが嬉しかったです。
聞いた話では、ブラウザを開かなくても見られるデスクトップ通知で手軽にできるもののニーズは結構あるとのこと。
可愛いキャラだと、現場で微妙な扱いを受けるので、UIをもっとパトランプみたいな無機質なものも欲しいとの話があったので、それはどうにかできないか考えてみたいと思います。
一方で、運用エンジニアが以下に頑張っているかを評価する好感度を実装して欲しいという話もあって、それをどうするのかが悩ましいところです(笑)*1
テンプレートやスクリプトの共有の仕組みがあったらよいな
そのほか懇親会では、Zabbixの外部チェックスクリプトやテンプレートなどの作り込み部分を共有する仕組みがあったら、素敵だなという話をしました。
スクリプトの作りや配置方法、APIを使ったテンプレートのインポート方法の標準化ができれば、簡単に各人が作り込んだものを共有できるようになると思うので、これもどういう方式ができるか考えてみたいと思っています。
サインもらいました!
勉強会に参加した人の特権として、本に@ike_daiさんのサインを貰ってきました。僕で通算5人目とのことなので、かなりのレアサインです。ありがとうございます!!
ということで、本編、懇親会ともに非常に刺激を受ける良い勉強会でした。運用や勉強は基本的に孤独であることが多いので、やはり勉強会でのモチベーションアップは重要ですね。
みなさん、またよろしくお願いします。
今日はこの辺で。
*1:実際、運用によってどれだけの価値が出たのかを経営層に可視化するというのは、重要かつ難しい課題なので、そういう指標も考えないと行けないとは思います。