双六工場日誌

平凡な日常を淡々と綴ります。

EBSボリュームにアタッチされているEC2インスタンスと同じタグを付けて、「Cost Explorer」や「Resource Group」でのグループ化を助けるスクリプトを書いた

昨年AWSから発表された「Cost Explorer」と「Resource Group」の機能を活用するに当たって、こういう需要はそこそこあると思ったので、表題の通りの簡単なスクリプトのメモっておきます。

前回のエントリ前々回のエントリの実利用例になっています。

ただ、このスクリプトではプロセスフォークのコストよりも、AWS CLIの実行コストの方が全体に占める割合が圧倒的に大きいので、手早く書ける以上にあえてsetでリソースを節約する理由はそれほどないですね。。。*1

前々回エントリ「AWS CLIとjqを使って、AWSのELBボリュームがアタッチされているEC2インスタンス名を出力するワンライナーを書いた - 双六工場日誌」では、EC2インスタンスから「Name」タグを抜き出ししていますが、今回はAWSの「Cost Explorer」のサンプルにある「Cost Center」を抽出対象のタグとしたいと思います。また、インスタンスIDは結果の正しさを確認するためには必要ですが、タグ付けには不要なので、このスクリプトでは省略し、EBSのボリュームIDだけ抜き出します。

そして、それと同じタグをEBSにもつけて、Cost Explorerで、EBSも含めたEC2コストも見られるようにするという寸法です。また、EC2インスタンスにはすでに「Cost Center」のタグが付いていて、Cost Explorer上で、そのタグ別集計の機能が有効化されていることを前提とします。こちらの設定方法はAWSのドキュメントに書かれているので、ここでは割愛。

前置きが長くなりましたが、スクリプト本体は以下の通り。

#!/bin/bash
set -ue

tag_list=`aws ec2 describe-instances | jq -r '.Reservations[].Instances[] | .BlockDeviceMappings[].Ebs.VolumeId + " " + ( .Tags[] | select(.Key == "Cost Center")|.Value )'`

echo "$tag_list" | while read line
do
    set -- $line
    aws ec2 create-tags --resources $1 --tags Key="Cost Center",Value=$2
done

たったこれだけですが、これでインスタンス作成時にタグを付けておけば、それと関連するボリュームをまとめてみたり、コストを集約したりできるようになります。「Resource Group」と一緒に「Tag Editor」機能も追加されていますが、EBSのボリュームを一つひとつつけるのはちょっと手間なんですよね。

上記では同期するタグは固定値にしましたが、ユースケースによっては引数にして、同期するタグを実行時に決めてもいいかなと思います。ただ、その場合は途中の"set --"でpositional parameterが書き換わってしまうので、スクリプトの最初で引数を別の変数に入れておく必要があるので、その点はご注意ください。

今日はこの辺で。

*1:プロセスフォークで死ぬ例で出せそうなものを考えてみましたが、プロセスフォークが多くなるスクリプトはそもそもデータの使い方の時点でダメなところが多いので、変数を分解するところだけでわかりやすくするものがうまくできず…